トゥールダルジャンとは

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トゥールダルジャンの歴史を彩るストーリー

STORY

©Matthieu Salvaing

1 セーヌ河のほとりに誕生した
“銀の塔” トゥールダルジャン

1582年、フランスではアンリ三世の時代であり、日本では大阪城が建てられた頃。パリの中心、5区のセーヌ河畔、ノートルダム寺院を望むサンルイ島の前に一軒の旅籠が誕生。そこからは銀の塔(フランス語でトゥールダルジャン)と呼ばれる、太陽の光に反射して銀色に輝く雲母で飾られた塔が眺められました。貴族のための旅籠を造ろうとしていた主人は、国王に願い出て、店の紋章にこの塔を使う許可を得ました、これがトゥールダルジャンのルーツ。シェフの料理は評判を呼び、遠くイタリアの貴族達も噂を聞いて訪れるようになりました。

2 フランスの食卓に、
初めてフォークが登場した瞬間

フォーク

1582年のある日。鹿狩りの帰りにアンリ三世と貴族たちが「トゥールダルジャン」に来店。隣のテーブルではフィレンツェから来た貴族の従者が小さな尖った道具を取り出して肉に突き刺して食べていました。この道具に興味を持った国王が尋ねたところ、ヴェニスから届いたばかりの発明品であるとのこと。これがフランスの食文化史上初めてフォークが登場した瞬間。国王はさっそくこの道具を取寄せ、フォークの存在は広まっていきました。

3 19世紀パリを代表する
ふたつのレストランの“結婚”

19世紀末、パリの貴婦人たちの間で圧倒的な人気があったレストラン「カフェ・アングレ」の娘と、当時の貴族の館「トゥールダルジャン」の子息が結婚。これにより、ふたつのレストランはひとつになりました。これが現在の「トゥールダルジャン」なのです。カフェ・アングレの偉大なワインセラーも、トゥールダルジャンに統合され、この融合によってフランスの食文化はさらに広がりを見せたといえます。カフェ・アングレのオーナーであったクローディアス・バーデルは、現在のトゥールダルジャンのオーナー、アンドレ・テライユの曾祖父にあたります。

©Matthieu Salvaing

4 世界のセレブリティに愛される
「トゥールダルジャン」

数多くの著名人に愛されたことでも知られる「トゥールダルジャン」。例えば、グレース・ケリー、チャールズ・チャップリン、クリスチャン・ディオール、ジャン・コクトー、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領、フランスのフランソワ・ミッテラン大統領や、日本をはじめ各国のロイヤルファミリーの方々などさまざまなセレブリティをおもてなししてまいりました。そして、門外不出だった「トゥールダルジャン」の歴史を大きく塗り替える出来事が。1984年、ホテルニューオータニ開業20周年記念事業の一環として、パリ本店と同じく約400年の歴史を誇る日本庭園を望む地に「トゥールダルジャン東京」をオープンしました。フランスと日本の食文化の架け橋として、パリのエスプリと伝統を大切に守りながら、進化し続ける本物のフランス料理を今日もお届けしています。